WebLog for HDG

Poser 用 3D データ製品「PROJECT HDG」に関するまとめ bLOG です。

Poser 用 3D データ製品「PROJECT HDG」に関するまとめ WebLog です。

STORY of HDG(第1話.11)

第1話・天野 茜(アマノ アカネ)

**** 1-11 ****

「それで今、一つ、困ってる事が有るのよ…HDG に、このディフェンス・フィールドのジェネレータをどう配置すればいいのか。なるべく大きな面積を持たせたいんだけど、あなただったらどうする?」

「盾にして持たせたらどうですか?」

「その装備は、既に設計が進んでるわ。ジェネレータを HDG 自体に組み込んで、手持ちのシールドとでフィールドを二重にしたいのよね。」

「だったら…何か描く物、有りませんか?紙とペン…あ、それでいいです。」

 鬼塚部長がメンテナンス・リグに向かい合う様に置かれていた作業机の上に、コピー済み用紙の裏紙とボールペンを取り出して、置いた。茜はその机に駆け寄り、ボールペン取ってスケッチを始める。

「ジェネレータの形状はフラットな板状でないとダメですか?」

「いいえ、形状に特に制約は無いわね。面積を出来るだけ広くしたい、それだけ。」

「なら…先ず、腰のリング部分にですね…こう、スカート状のアーマーを。面積を広くするなら、拡がったロング・スカートみたいにして…。脚の可動範囲を確保するために、縦に…六つ…八つ位に分割して…それも三段ぐらいにヒンジで曲がる様にすれば。」

「…うん…。」

「上半身は肩の上を通るフレームを利用して、胸の前…腹部に…これも二分割してヒンジをつけた方が良いかもですね…あと、このフレームから…こう、肩の部分を囲む様にジェネレータを配置すれば…どうでしょう?」

 鬼塚部長は茜の描いたスケッチを手に取ると、突然、奥側の二階へ上がる階段へ向かって駆け出した。

「天野さん、ちょっと来て。」

 そう、茜に声を掛けて、階段を駆け上っていく。茜は何が起きたのか、良く解らなかったが、兎に角、鬼塚部長を追って行ったのだった。
 鬼塚部長は二階廊下を通って部室に入る前に、CAD 室のドアを開け、中に向かって声を掛けた。

「みんな、ちょっと部室の方へ集まってちょうだい!」

 そう言うと、返事も聞かずに部室の方へ向かった。
 茜が階段を上り終えた頃、鬼塚部長を追って三人の二年生が CAD 室から出てきた。茜は、その三人に続いて部室へと入って行った。

「ちょっと、みんな。これ、見てちょうだい。」

 鬼塚部長は中央の長机に、先程、茜が描いたスケッチを置いた。鬼塚部長の勢いに何事かと思いつつ、一同がそれぞれにそのスケッチを覗き込む。

「何事かと思えば…何よ、これ?」

「う~ん…よく解らないわねぇ…。」

 三年生組の二人、新島副部長と恵の反応は薄い様子だった。しかし、二年生組三人の反応は違っていた。
 まず、茶色い髪が目立つ、瑠菜 ルーカス。

「…ちょっ、部長!これ…。」

 続いて、後ろ髪を一つに結んでいる、古寺 佳奈。

「え~どれどれ…あぁ~成る程ね…。」

 最後に、二つ結びのお下げ髪の、城ノ内 樹里。

「あぁ~はいはい…この発想は無かったね~。」

 鬼塚部長は得意気(げ)に言った。

「どう?これで、行けそうだと思わない?」

「ちょっと、どうしちゃったのよ、鬼塚?」

 新島副部長は今一つ、状況が飲み込めていない。それには構わず、瑠菜は興奮気味にスケッチを手に取り、言った。

「これ、部長が?」

「いいえ、この、天野さんのアイデア。」

 鬼塚部長は後ろに立っていた茜の手を取り、自分の傍(そば)に引き寄せると肩を抱いた。

「あ、機械工学科一年、天野 茜です…。」

「紹介しておくわ。こっちから機械工学科二年の瑠菜さん、同じく古寺さん、で、情報処理科の城ノ内さんね。それから二年生のみんなに伝えておくけど、HDG のテスト・ドライバーはこの天野さんにやって貰う事になったから。」

「あ~、そっちも決まったんですか。よろしくね~天野さん。」

 樹里はにこやかに、茜に向かって手を振って見せた。

「それで、そのスケッチがどうしたって言うのよ?鬼塚。」

 新島副部長は、まだ二年生達の反応の意味が解(げ)せないでいたのだった。

 

- to be continued …-

 

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