WebLog for HDG

Poser 用 3D データ製品「PROJECT HDG」に関するまとめ bLOG です。

Poser 用 3D データ製品「PROJECT HDG」に関するまとめ WebLog です。

STORY of HDG(第2話.07)

第2話・鬼塚 緒美(オニヅカ オミ)と新島 直美(ニイジマ ナオミ)

**** 2-07 ****


「う~ん…わたしは、直ちゃんも参加する方がいいと思うな。立花先生の言う通り、直ちゃん自身の為にもなると思うの。」

 恵はマイペースに、自分の意見を表明する。それに緒美は深く頷(うなず)くのだった。

「じゃ、新島さん、あなたも参加する方向で。いい?」

「ちょっ…『じゃ』って何よ? それに森村が『いい』って言ったら、あなたはそれで納得するの?」

 少し慌てて突っ込みを返す直美に、緒美は笑って言った。

「森村ちゃんの人を見る目は確かよ。だから、森村ちゃんが新島さんを信じるなら、わたしも信じる。そう言う事。」

「あぁ、鬼塚さんと森村さんは、元元(もともと)、知り合いだったのね。」

 今更ながら、立花先生は二人が友人関係だった事に気が付いたのだった。

「はい、中学の時から同じクラスだったんです。わたしと緒美ちゃん。」

「あぁ、なるほど。それで、ね。」

 直美は少しイライラしつつも、左手で頬杖をつき、右手人差し指で机をトントンと叩きながら、どう返事をした物か思案していた。数秒後、机を叩いていた指を止め、一息、息を吸って、口を開いた。

「分かったわ。参加してやろうじゃない。参加しないと、本社の秘密云々、面倒なんでしょ?まぁ、参加しても面倒な事になりそうだけど、同じ面倒なら、将来の役に立つ経験の出来る方を取るわ。」

「じゃ、森村さんと新島さんも正式に入部して貰って、新島さんが副部長、森村さんが会計って事で登録しておくわね。」

 直美の返事を聞いて、透かさず立花先生は役職を振り分けるのだった。

「何で、わたしが副部長なんですか?」

「だって、部長は鬼塚さんで決まりでしょ? あなたに会計が向いてる様には見えないし…それとも、会計やりたい?新島さん。」

「いえ、会計は嫌です。」

「でしょ。そっち方面は森村さんの方が、面倒見が良さそうだものね。」

「あははは~買っていただけている様で光栄です。」

 恵は徒(ただ)、無邪気に笑っていた。

「さて、ここからちょっと、ビジネスのお話になるけど、聞いておいてね。」

「ビジネス?ですか。」

 緒美が不審気に聞き返す。

「事務的なお話だから、心配しないで。まず、研究・開発については、本社、企画部から天神ヶ崎高校『兵器開発部』への業務委託という体裁(ていさい)になります。」

「…わざわざ、そんな事、決めなくても、いいんじゃないですか?」

 今度は直美が口を挟む。

「本社側でも経費やら何やら、予算管理の都合が有ってね、仕事が有ればそこにはコストが発生するの。裏帳簿作る訳にも行かないし、うちの会社は何でも公明正大にやるのよ。 それで、業務委託した内容の作業については給与が支払われます。そんな訳だから、各自、作業時間を自己管理しておいてね。時給って訳じゃないけど、業務評価の参考にはするから。」

「うわぁ…ホントに行き成り、面倒そうな話になって来た。」

「要するに、この部活は天野重工でバイトするって事なのよ、直ちゃん。」

「部活でバイトって、校則的に不味(まず)いんじゃないですか?先生。」

「そもそも、あなた達は天野重工の準社員なんだから、問題ないのよ。学校側には本社から通達が有るとは思うけど、まぁ、適切に処理されるでしょう。」

 立花先生は、淡々と事務的な説明を続ける。

「委託業務に関する監督と、本社とのパイプ役はわたしが受け持つから、業務上で必要な資材とか機器の手配とか、本社に依頼したい事とか有れば言ってちょうだいね。額にも因るけど、出来る限り本社側は協力して行く方針だから。 取り敢えずは、技術データベースを使って、どれくらいが既存技術の転用で実現出来るかの検討から始めてちょうだい。そんな感じで、何か、聞いておきたい事はあるかしら?」

 スッと、緒美が右手を肩の高さ位まで挙げる。

「はい、鬼塚さん。何かしら?」

「立花先生って、お仕事、大好きでしょう。」

 真面目な顔で、そう問い掛けた緒美の様子を見て、恵と直美は思わず吹き出したのだった。

 

- to be continued …-


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