2016-01-01から1年間の記事一覧
第5話・ブリジット・ボードレール **** 5-05 **** 「それじゃ、天野さん。先ず、垂直跳びからやってみましょうか。」 茜が格納庫から駐機場へと進んで行くと、緒美からの指示が聞こえた。振り向くと、緒美達は格納庫の大扉付近迄(まで)来て、茜の方を見て…
第5話・ブリジット・ボードレール **** 5-04 **** 茜は指示された通り、モニターの視界を頼りに、三歩、四歩と歩いてみるが、特に問題は無い。すると、スクリーンの視界の中に緒美が現れて、茜の方へと手に持った金属製のパイプを差し出す。 「このパイプ、…
第5話・ブリジット・ボードレール **** 5-03 **** 五月の連休中から、既に十数回のテスト運用を繰り返していたので、HDG への接続については幾分慣れた感覚を覚えていた茜だったが、各部に デフェンス・フィールド・ジェネレータが取り付けられた現在の姿に…
第5話・ブリジット・ボードレール **** 5-02 **** その後、茜と瑠菜を除いて、一同は格納庫フロアへ下りて行った。茜はインナー・スーツへと着替えて、瑠菜がそれを手伝い、少し遅れて階下へと下りて来た。 「お待たせしました~。」 階段を降りて来た茜は、…
第5話・ブリジット・ボードレール **** 5-01 **** 茜に因る HDG-A01 初起動でのトラブルは、樹里の解析と対処に因って、取り敢えず解消された。それは、五月の連休中にも関わらず、本社・開発部のサポートが有った事も要因ではあるが、ともあれ HDG-A01 の茜…
「STORY of HDG」の第4話まとめ版、Pixiv へ投稿しました。第5話は、現在、第11回掲載分を打ち込み中。第5話の掲載開始まで、もうしばらくお待ちください~。 第4話・立花 智子(タチバナ トモコ)」/「motokami_C」の小説 [pixiv] http://www.pixiv.net/…
久方ぶりの進捗。 「HDG-Akane」が Ver.2 化してから久しいのですが、ようやく「HDG-Akane-IS」の方も Ver.2 仕様に改修しました。 作業的には、Head のジオメトリを Ver.2 の物に交換。併せて、モーフ・データを該当版に入れ替え。唇を独立マテリアルに指定…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-17 **** 本社での会議が終わってから、凡(およ)そ二週間。「準備が整う迄(まで)、会議で決まった内容を緒美には伝えないように」とのお達しだったので、智子の足は、何と無く部室から遠のいてた。だから、緒…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-16 **** 「会長。もしも、鬼塚さんが、こんな大きな話に関わる事を躊躇(ちゅうちょ)する様でしたら、どうしましょう?」 智子は、緒美が本社の真意を疑う可能性を、否定出来なかった。当面『反攻作戦』に就い…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-15 **** 「本来なら、鬼塚君が正社員になるのを待つのが筋だが。レポートを見る限りでは立花君の言う通り、期待出来るセンスの持ち主の様だし、報告に依れば素行も悪くはない。彼女にチャンスを与えてみるのも、…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-14 **** その後、最初に、絞る様に声を出したのは、事業統括部の飯田部長だった。 「おいおい、立花君。あれにアクセス出来るのは、正社員でも資格の有る者だけだよ。知ってるだろう?」 「はい。でも、何事にも…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-13 **** 「わたしは妥当だと、思っています。エイリアン・ドローンとわたし達の装備とでは、根本的に運用の思想が違いますから。それが、現在のわたし達の損害に繋がっていると分析しています。」 「運用思想の…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-12 **** 説明を指示されて、智子は再び席から立とうとするが、直ぐに影山部長が、それを制するのだった。 「あぁ、いいよ。座った儘(まま)で。」 「はい。では…。」 智子は座り直して姿勢を正し、説明を始めた…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-11 **** そして、本社での会議の日。2070年5月18日、日曜日である。 智子は指定されていた時間の三十分前に、本社企画部第三課のオフィスへ到着していた。オフィスには既に小峰課長が来ており、自席でコーヒーを…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-10 **** 翌日、2070年5月15日木曜日。その昼過ぎに、小峰課長からのメッセージが、智子の携帯端末へと届いた。 内容は、「5月18日13時からの、本社企画部第一会議室での会議に参加せよ」との旨である。智子は、…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-09 **** そして最後まで読み終えると、捲(めく)り上げられていた用紙の束を閉じ、レポートの表紙ページを眺(なが)め乍(なが)ら、前園氏は言った。 「ふむ。これ、うちの一年生が書いたの?」 「はい。レポ…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-08 **** 2070年5月14日水曜日。小峰課長からの連絡が有って、約一週間が経過した。だが、緒美のレポートに就いて、上司からの反応は、その後、何も返って来なかった。 智子は小峰課長へと状況伺(うかが)いのメ…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-07 **** 緒美がパワード・スーツの研究レポートを書き上げてから二日後、2070年5月8日木曜日。智子が居室で書類の整理をしていた、午前十一時を少し回った頃だった。デスクの上に置いてあった、彼女の携帯端末か…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-06 **** 「それで、あなたは『兵器開発部』で、パワード・スーツの研究をしようと思ったのね。」 「う~ん、その辺りは何方(どちら)とも…。元元、独りで基礎研究を進めて、天野重工に行ってから、そう言うテー…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-05 **** 「じゃ、先(ま)ず、この部活に就いてだけど…。」 智子は緒美が席に着くのを待って、話し始めた。 「…正直、今の所、開店休業中。二年、三年の先輩達は、みんな幽霊部員だしね。」 「どうして、そんな…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-04 **** 学校の敷地の、その南側には、主に飛行機部が使用している滑走路が在る。駐機場を挟んで、その北側に三棟並んでいる格納庫の内、東端の一棟が『第三格納庫』と呼ばれており、その二階の中央が『兵器開発…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-03 **** 「兵器開発部の顧問を任されたんですけど、どの様に進めたら良いでしょうか?」 単刀直入に、智子は尋(たず)ねた。 「あぁ、キミが引き継いだのか、兵器開発部。どう言う部活かは、聞いてる?」 「本…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-02 **** 年が明けて 2070年になると、天神ヶ崎高校への出向に向けての研修が開始された。この期に新たに講師として出向になるのは、智子の他には二人いて、一人は開発部設計課から、もう一人は製造部製造技術課…
第4話・立花 智子(タチバナ トモコ) **** 4-01 **** 時間軸を再び二年ほど遡(さかのぼ)って、2069年12月13日金曜日。 この日の午後、立花 智子は天野重工企画部第三課の小峰課長に、定例会議の終わりに呼び止められていた。会議室に二人だけが残ったのを…
「STORY of HDG」の第3話まとめ版、Pixiv へ投稿しました。第4話、全17回の掲載開始まで、もうしばらくお待ちください~。 STORY of HDG 第3話・Ruby(ルビィ)・1」/「motokami_C」の小説 [pixiv] http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=6709272
STORY of HDG(第3話.12)
STORY of HDG(第3話.11)
STORY of HDG(第3話.10)
STORY of HDG(第3話.09)
STORY of HDG(第3話.08)